夏休みに努力した受験生の成績が爆発的に上がるのは9~12月

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あらむ
この記事を書いた人
塾講師15年の経歴を生かし、オンライン家庭教師の法人を設立して活動中です。

こんにちは。元塾講師、現オンライン家庭教師のあらむです。
受験生の皆さんは合格を勝ち取るため、夏休みの間は休み返上で勉強してきたのではないでしょうか。
多くの学習塾では8月末に模試が行われますが、成果が表れるかどうか不安な人も多いです。

あんなにがんばったのに、結果が出なかったらどうしよう

実は夏休みの成果があらわれるのはもう少し後の9~12月であるパターンが多いのです。
それも【成績バクハツ】といってもいいほどの大波が。


だからそんなに心配しないでください。今回は夏休みに努力した受験生の成績が上がりやすいのが9~12月といえるのはなぜか、解説していきます。

目次

8月末のテストでいきなり成績が上がるのは10%程度

受験生本人、そして保護者の方にありがちな思い込み。

「夏休みの間みっちり勉強してきたのだから、8月末の模試で成績も右肩上がりに伸びるはずだ!」

実はこれ、実際は全く異なります!!
前職で数千人が受験する模試を見てきた身としては、この思い込みは正さないと不要な争いを生むと考えています。

「えっ、あれだけやったのに?」と思うかもしれませんが、ご安心ください。正しい方法で、正しい時間のかけ方をしていれば成績は必ずのびます。

ただし、8月末は夏期講習などで詰めに詰めこんだ知識で頭の中がごちゃごちゃしている時期です。
頭の中では、詰めこんだものを正しく出し入れできるように必死で整理整頓が始まっています。

8月末に成績がボンと跳ね上がるのは、夏前に全く勉強していなかった、あるいはこの頭の整頓がいち早く終わった受験生です。前職の成績票で見かけた割合でいうと10%ほどですね。

つまり、残り90%の受験生の成績バクハツはしばらく時間がかかるのです。

この事実を知っておくだけでも親子間のいらないケンカや、メンタルダメージを減らすことができますよ。

成績爆発は9~12月のどこかで起こる

では、残り90%の努力を重ねてきた受験生はいつ成績が伸びるのでしょうか。
それは、夏期講習が終わった後の9~12月の間です。

しかもちょっとやそっとの上がり方ではありません。
偏差値10以上の跳ね上がり方をするので、すぐに気づきます。

夏期講習の総復習で、知識の整理整頓ができている
2学期の入試対策演習で、実践での知識の使い方がなじんでくる

この2つが大きな要因と考えられます。
知識は頭にあるだけでは力になりませんよね。
9月からの入試対策演習で使い続ける中で知識の使い方、適切なアウトプット方法が身になじんでくるのです。

成績バクハツには多少タイムラグが生じることを知っておくだけでも、ずいぶんとメンタルが落ち着いてくると思います。
個人的な意見ですが、受験生に【成績バクハツ】が来る時期としては11月は一番多かったです。

8月末模試では成長ポイントと秋以降の課題を探す

さて、ここで以下のように都合よく考えそうになった方は注意してください。

「8月末でどうせ結果が出ないなら手を抜こうかな?」
「どうせ伸びるのならそんなに勉強しなくても大丈夫かな?」

甘い甘い甘い。

8月末の模試は夏前から現在での成長ポイントと秋以降の課題を探すのに非常に重要な役割を果たします。
けっしてナメてかからないこと。

【8月末模試の目的】
・夏前と比べて成長ポイントを探す(直接点につながっていなくても、解く過程で必ず変化が起きている)
・秋以降に改善すべき課題を見つける

この2つがなければ、秋以降の入試対策をたたかうことはできません。
仮に夏の分の成績バクハツが来たとしても、その後は伸び悩んでしまうことに。
目標のないまま勉強しても、周りの受験生に競り負けてしまいます。

8月末の模試では、成績が上がっているかどうかは一旦おいておき、この2つを本気で見つけてください!

保護者の方へ

夏の間、あんなに頑張ったのにテストで全然伸びていないじゃない!あんなにお金をかけたのに何やってたの!?

夏の努力が8月末に出ると思い込んでいると、ついこんな言葉をお子さんにかけがちです。
もしくはかけていませんか?

受験の現場にいた(今もいる)人間から申し上げれば、そんな機械的な成績の上がり方は少数派です。
多くのお子さんは頭の中でじっくり整頓し、それが終わったときに成績がボンと上がります。

思い込みだけで夏の間必死にかけ抜けたお子さんと保護者の方の努力を無にしないでほしい。
それだけを願っています。

受験生の方へ

夏が終わった!あんなに頑張ったんだから2学期はもういいよね?成績上がるんでしょう?

受験はあくまで他の受験生との競争です。一定ラインを超えれば合格するのではなく、たくさんの受験生の上から学校が指定する人数に入らなければなりません。

夏は本当にがんばった。それ自体は事実だし、しっかり認めてほしい。
しかし、それをおごりではなく自信に変えて2学期をたたかい抜いてほしいのです。

この夏で勉強の基礎体力は養うことができました。ここから勝負が始まるのだということを忘れずに。

秋以降の受験勉強につなげる意識をもって8月末模試を受け止めよう

今回は夏に努力した受験生の成績が伸びる本当の時期、8月末模試の意義についてまとめました。

・受験生の成績が伸びるのは9~12月の間がほとんど
・夏の間に勉強したことを整頓するのに少し時間がかかる
・8月末模試は夏前からの成長ポイントと秋以降の課題の発掘に使う

メンタルも大事な時期に、親子間の不毛なケンカやメンタルダメージを受けている時間はありません。
多くの受験生、そして保護者の方が冷静に受け止めて、有意義な秋を過ごしてほしいと思います。

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