こんにちは。
元塾講師、今はオンライン家庭教師をしているあらむです。
現在の生徒さんで一番多い依頼は『国語・現代文』。
他の科目は良い成績ですが、『国語・現代文』がどうやって勉強したらよいのかが分からないというご相談がとても多いです。
国語を『酷語』と呼ぶこともあるんだとか・・・
国語・現代文は他の科目と違って公式がありません。
つまり100人中100人が同じ方向を向くことができない科目と言えます。
それぞれに解釈が異なってくるものなのです。
音読で文章を正しく読めているのかをチェック
私が初対面の生徒さんに必ずやってもらっているのが音読です。
「え?音読?今更?」と思われる方もおられるでしょう。
しかし音読は、生徒さんがどれだけ正確に読めているのかのバロメータなのです。
黙読では音声以上に確認が難しいため、音読以上にガタガタの状態で読んでいると考えて大丈夫です。
この状態でいくら読解問題を解いても何も進展しません。
先に大人が読んで、後から追いかけて読んでもらう方法をとると正しい読み方を聞いた後に反復できるのでおすすめです!
音読が安定してきたら次のステップへ進みます!
読めない原因は読むときの心構えにある
ある程度正確に読めるようになったら、生徒さんの偏差値の変動や普段の様子から『読むときの心構え』について話します。
私がよく使っているのはこの図です。
A:どんな話でも肯定的に受け入れられるタイプ
この人はどんな話でも「そうなんだ!」「それでそれで?」と受け入れることができます。
筆者の気持ちになりきることができるので、喜怒哀楽のちょっとした変化にも敏感です。
読むこと知ることを楽しんでいるので、どんな文章が出されても高い偏差値を維持できます。
人数割合でいうと一番少ないタイプですが、国語の成績を伸ばしたい人が目指すべき姿です。
B:話によって自分が気に入ると成績が上がり、気に入らないときは否定するので成績が下がるタイプ
自分が知っている話、好きな話が出てくるとギューンと成績が上がり、逆に興味がない・気に入らない話のときは否定的になりギューンと成績が下がります。
時には偏差値20の規模で上下します。
国語の偏差値がギザギザしていたらこのタイプの可能性が高いです。
人数割合は一番多いタイプです。
C:何にも興味がない、または自分のことにしか興味がないタイプ
国語の成績低飛行の人に多いのがこのタイプ。
興味がないので、何を出されても共感して読むことをしません。
このままでは国語の成績が上がりようがありません。
『人から学ぶこと』『知らないものを知ること』の大切さから話をしていく必要があります。
Cのタイプは国語への姿勢から見直す必要があり、結構苦戦するので長期戦でいきます!
ただし精神面の幼さからこの特徴が表れている場合もあるので、成長とともに変化する場合もあります。
これらの話をした上で、生徒さんにはどれが一番近いのかを考えてもらっています。
生徒さんの回答はB、ついでCが多いです。
自分で気づいていないクセを他者から言われるのは新鮮で、生徒さんは「あー、だから読めてないのかぁ」と納得してくれます。
読んでいるときの心構えを客観的に見てもらいましょう!
文章の話題(キーワード)を見つけながら読む
文章は立体的に構成されています。
国語が苦手な人ほど、文章を平面的に読みます。
「前にあった」「後にあった」「近くにあるはず」
こういう言葉が良く出てくる人はご注意ください。
筆者は第一段落から最終段落まで、緻密な計算のもと文章を構成しています。
全ての段落がお互いに関係しているのです!
そのため、初見の際は各段落でどのような話題が展開されているのかをつかむ必要があります。
話題を見つけるのは比較的簡単で、キーワードは何度も文中で使われたり言い換えの表現を用いられることが多いのです。
「さっきもこの話をしていたな…」と感じるときは、キーワードに関する繰り返しの記述を読んでいる可能性が高いです。
それこそ話題とみなして良いでしょう。
各段落ごとに集めたキーワードが大きな段落のまとまりの境界線にもなり、結論として筆者が一番述べたいことが見えてくるはずです。
このときは「え~、何この話。知らないし」や「自分はこうは思わない!」という自分よがりの意見を差し込まないようにしましょう。(それこそBやCの思考法です)
このことをしっかり頭に入れておいてくださいね。
まずは時間をかけて正しい練習を。慣れれば自然とスピードが上がる!
以上、国語・現代文の成績が伸びる勉強方法①でした!
しばらくしたら②も書きますので、それまでに①のステップを突破しておいてくださいね。
最後に。
国語は時間をかけてお子さんの思考を変えていく科目です。
「まだ上がらないの?」
これは禁句です。
苦手ながらも一生懸命取り組んでいるお子さんの姿を見て、やる気になる声掛けをしてあげてくださいね。
⇩私が高校生の授業で使用している問題集です!
解説が丁寧で、先に述べた「文章同士の関連」が図で示されていてとても親切!ぜひ使ってみてください。
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