【入試頻出】プロが教える外山滋比古氏の読解問題対策

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あらむ
この記事を書いた人
塾講師15年の経歴を生かし、オンライン家庭教師の法人を設立して活動中です。

【この記事はこんな人にピッタリ】
・外山滋比古氏の読解問題が苦手だ
・外山滋比古氏の文章が出てくると得点率が落ちる
・外山滋比古氏の文章の読み方を知りたい

こんにちは。

元塾講師、現在オンライン家庭教師のあらむです。

数ある入試問題の中でも

「読めない」「難しい!」

とよく出てくるのが外山滋比古氏。

これを読んでいる方の中にも、入試当日に出ないかとヒヤヒヤしている人もいるのではないでしょうか。

外山滋比古氏の文章をスラスラと読めるようになってみたいと思いませんか?

このブログでは

・外山滋比古氏の文章の特徴
・読解のコツ
・普段からできる対策

をまとめています。

今回は読解で困っている方のために、読み方にフォーカスして解説しています。

目次

外山滋比古氏について知ろう

まずは筆者の背景を知ることが大事です。

外山滋比古氏とは

外山滋比古氏は英文学者、言語学者、エッセイスト等さまざまな分野で活躍されていた方です。

お茶の水大学の名誉教授でもあります。

(まことに残念ながら2020年にご逝去されました)

氏の著書には、「英文学を専攻する学生時代」「英語の教師時代」のエピソードが出てきます。

戦前戦後の日本で英文学を専攻する苦労話もあります。

そこから日本語と英語を含む西欧の言語の違い、さらに言葉を超えた文化や思考の違いといった話が多く展開されています。

外山氏の著書

著書は多数ありますが、特に1983年に刊行された『思考の整理学』は40年近くたった今も愛読者の絶えることのない名著です!

これまで多くの入試問題、高校の教科書などに採用されています。

まずは、外山滋比古氏についての背景知識を学んでおきましょう!

なぜ多くの受験生が外山滋比古氏の文章を読みにくく感じるのか?

これまで多くの受験生を見てきた上で得た、「受験生の多くが外山滋比古氏の文章を読みにくく感じる謎」に迫ります。

あなたやあなたのお子さんはどのタイプがあてはまるか、考えて読んでみましょう。

外山氏の特徴①接続詞がほとんど使われていない

まず、外山氏のどの著作を読んでも接続詞の少なさに驚かされます。

他の著者と比較してもらえると分かりやすいのですが、「つまり」「例えば」といった、オーソドックスな接続詞がほとんど存在しません。

素人目からすると、一見思いついたように言葉を並べているように思えます。

しかし、そう思わせつつ文章として完成しているというかなり高度な著述が行われています。

外山氏の特徴②指示語が非常に多い

もうひとつの外山氏の文章の特徴は、指示語が非常に多いことです。

基本的に、外山氏の文章はラフなスタイルで書かれています。

評論というよりエッセイのような雰囲気を感じ取る人も多いのではないでしょうか。

ラフなようで、人生に響く内容が書かれているこのギャップ
たまらないですねぇ。


外山氏の文章には過去の経験談が唐突に、それもたくさん出てきます。

その中で、「それ」「そういうこと」といった指示語が多用されています。

もうお分かりですね?

入試問題に【指示語が示す意味を抜き出せ】という問題があります。

この問題を出すときに、外山氏の文章はぴったりなのです。


指示語抜き出し問題が得意な人でも、外山氏の文章となると苦戦することが多いのではないでしょうか。

きちんと内容をとらえて読んでいる人は「あの部分だ!」とすぐに見つけることができます。

一方テクニックに頼る人は、見つけられず読み終えてしまいます。

接続詞がほとんど使われず、指示語がたくさん使われている文章。

どのように読んでいけばよいのでしょうか。

外山滋比古氏の文章を読むときのコツを解説!

では、読解問題で出題されたときにどうやって読んでいったらいいのかを解説していきます。

先述の通り、小手先の「接続詞に印をつければいい」というのは通用しません。

初見で文章・段落の話題を拾う

他の文章でも同じことが言えますが、特に外山氏の文章はこれが正攻法です。

文章というのは『結論』というゴールに向かって、その結論に導くための材料(段落)を順序良く並べています。

どの段落で、何の話をしているのか?
この例・経験談は、どの話をかみ砕いたものなのか?
話の変わり目はどこなのか?

このような情報を読み取りの段階で収集していく練習をしましょう。

そのためには、以下の読み方がおすすめです。

読み取り段階で各段落のキーワードをチェック(目立つようにマーク)

事例・経験談と主張の繋がりを見つける
事例・経験談と主張の段落の切り替わりに仕切り線を入れる

設問を読んだときに、「ああ、あの段落にあったな」と思えるようになれば成功です。

段落どうしの関係を見つける読み方をマスターする!

文章では結論はもとより、他の段落も筆者が必要だからこそ、適切な言葉で適切なタイミングで配置しています。

考え抜かれてその配置になっているのです。

段落ごとのキーワードをとれば話題が見えてきます。

その後は以下のような段落どうしの関係を見つけましょう。

【見つけたい段落どうしの関係】
・同類
・対比
・因果関係
・比較
・具体と抽象

合っているのかどうかは一人で評価するのが難しいです。

学校や塾の先生、国語が得意な友達に評価してもらいましょう。

普段から外山氏の書籍に慣れ親しんでおこう

普段から外山氏の書籍を読んでおくことが一番の対策になります。

外山氏の文章や言い回しに慣れていれば、出題されても対応しやすくなります。

それだけでも周りの受験生よりリードすることができます。

力をつけるには少し時間がかかります。

著書を読むことは今すぐできる対策なのでおススメです。

これだけは受験生に読んでおいてほしい

外山氏の書籍として絶対外せないのが、先ほども紹介した超ロングセラーの『思考の整理学』

1983年に刊行されてから現在に至るまで、長く愛され続けています。

内容はエッセイのような軽いタッチの文章で、ところどころに受験生をまどわす外山節が炸裂しています。

慣れるのにはもってこいの一冊。

1日1章ずつ読んでいく形でムリなく読み切ることができるので、忙しい受験生でも大丈夫です!

もっと読める方にはこちらもおすすめ

『思考の整理学』が読めた!まだ読みたい!

という場合は『乱読のセレンディピティ』がおすすめ。

こちらには「気になる本・未知の分野に長けている人から新たな発想を得る」大切さが記されています。

あなた自身の読書観、人生観に大きな影響を与えてくれることでしょう。

まとめ:外山滋比古氏の文章は、特徴をつかめばおもしろい!

今回は入試頻出の外山滋比古氏の文章の特徴と対策をまとめました!

①接続詞がほとんど使われていない
②指示語が多用されている
③文章の話題、キーワードを拾う読み方を
④段落同士の関係を見つける
⑤普段から外山氏の書籍を読んで慣れておく

特に一番すぐにできるのは⑤です!

すぐに取り組むことで、以前とは読み方が変わってきます。

最難関の外山氏の読解問題をしっかり読めるようになりますので、安心して行動してくださいね。

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